短歌を詠みます。
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埋もれてもかいてもくるしい灰の中耳に残った声を燃やして
生きていることそれ自体持て余す君がいつももどかしく組む脚
うすあかいあざの光沢逆さまの熱を宿して手先は踊る
身体という断崖に唯一の相棒としてとまらせる蝶
黒いベルベットのドレスをひるがえす心地だ逆襲がはじまる
潜めれば潜めるほどに似るふたり同じ秘密を血になじませて
涼やかな懺悔が欲しい念入りに手薄に君の背筋を奪う
泣く声は聞かずに終わる春雷がぱっと光って全部破った
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「かばん」2015年3月号
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